2018年3月25日日曜日

哲学を学ぶのは無駄か

英検スピーチの素です。英検1級の2次試験で問われそうなテーマについて、考えたことを英語で書いてみました。



<きっかけ>

<日本語で考えたこと>
<英語の構成>
<英語でまとめ=スピーチ原稿>
<その他>



<きっかけ>


英検1級2次試験の過去問を見ていると、「〇〇を学ぶ価値」が何年かおきに登場することが分かります。〇〇には、実用的でなさそうなものが登場します。文学、古典、芸術、そして哲学も含まれます。その中で、一番やり玉に挙げられる哲学について考えてみました。



<日本語で考えたこと>

哲学の一領域に、倫理学があります。倫理学では、善い行いをどのように促すかを考えます。Aという行いが誰にとっても善い行いだとして、でもここにいるBさんはそのことに気が付いていない。BさんにAという善い行為を促すには、どのように伝えるべきか。あるいは、Cという行為は誰にとっても善い行いではないとして、でもここにいるDさんはそのことに気が付いていない。DさんにCという行為をやめさせるには、どのように伝えるべきか。


ごりらの理解では、倫理学で学ぶのはこれらの伝える内容で、すべての人を納得させる理論はありません。例えば、ドイツの哲学者イマヌエル・カントであれば、人はなぜ嘘をついていけないかという問いに対して、「そもそも嘘をついてはいけないから」と答えるでしょう。「最大多数の最大幸福」を追求する功利主義の提唱者であれば、「嘘をつくことで関係者が幸せになる量よりも不幸せになる量が多いから」と答えるでしょう。キリスト教徒であれば、「十戒に書いてあるから」と答えるでしょう。


総花的に倫理学の理論を学んで得られる理解は、「何が相手に訴求できるかわからない」ということです。嘘をつこうとしている人に、どのようにやめてもらうかは、その相手がどのようなことを考えているのかを知ることが重要になってきます。


ビジネスにおいても、営業職であれば、見込み顧客が価格を重視したいのか、それとも品質なのかを知っておくことは重要です。また、納期が一番の重要で、価格や品質は二の次かもしれません。相手との関係でいえば、東南アジアのように、自分との個人的な関係を元に取引することを前提とする慣習もありますし、日本では会社対会社の付き合いを重要とする慣習もあるでしょう。そのような文脈を理解せずにビジネスをしていると、相手の期待を下回る行動をしてしまい、取引を逃してしまう可能性もあります。


チームのマネジメントでも、部下は何が何でも偉くなりたいと思っている人なのか、それともプライベートを重視してそこまで偉くなりたくないと思っているのか、といった見極めは、仕事の割り振りやフィードバックを与える考える上で重要です。


このように、相手が何を欲しているのかという、想像力を養うことが哲学には可能なのではないかと考えます。


もう一つ、想像力を養うことで得られるのが、「全く異質な意見を聞いた時の余裕力」だと思います。


哲学の本は、少なくとも岩波文庫で出ているような本は、一回だけ読んだだけでは何を書いてあるのか分かりません。他の本がどのように紹介しているかを参照したり、翻訳ではなく、原書に何度も当たることでやっと分かるような代物です。ここで鍛えられるのは、「何が書いてあるのかわからないけど、天才が、途方もない時間をかけて思考したことがここにある」という、敬意をもって難解な文章に当たるということです。


ビジネスにおいても、多様なメンバーからなるチームで仕事をするとき、あまり話さないメンバーの一人が、的外れのような意見を言ったときに、このような訓練が役に立つはずです。真摯に敬意をもって相手の話を聞き出して、今のプロジェクトの成果に結びつきそうなところを拾ってあげられるのが、結果を出せるチームでは、リーダーだけでなく、チームメンバーができることだと思います(そういえば、こんな記事を書いたことがあります)。


このように考えてみると、学生時代に哲学が役に立つのは、ビジネスマンとして新人のころよりも、中間管理職としてチームを持った後なのではないかと考えます。長期的な観点からは、哲学は役に立つのではないかと思うのです。



<英語の構成>

結論 :哲学を学ぶことは、人生に実りをもたらす。
理由①:哲学は、人がどのように動機づけられているかを前もって知ることができる。
理由②:異質な意見に出会ったとき、謙虚に咀嚼する余裕を与えてくれる。
結論 :哲学がない世界は、傲慢と衝突に満ち溢れるだろう。



<英語でまとめ=スピーチ原稿>

     Although many people assume that learning philosophy is not practical in our life, I believe learning philosophy is beneficial for everyone in the long run for two reasons.

     First of all, learning philosophy means gaining the better understanding of the mechanism of people’s mind. The higher position we are in, the more important it is for us to know what incentivizes your team members. In this modern world, we have more chances to work with someone who is from different culture. It is beneficial to know in advance that there are a plenty of ideas we cannot come up with. In my experience, learning philosophy enables me to work efficiently with subordinates from different culture.

     Secondly, learning philosophy enables us to keep our mental balance. Once we have two extreme ideas in our head, we are able to mull over an issue with many aspects. Without having opposite opinion in your head, we could be less tolerant of others. If you work at a global firm welcoming excellent talents from all over the world, it is important for you to remember that there is a valuable idea which seems useless to you but excellent in fact. Learning philosophy helps you be humble because it makes you realize that there is a world filled with many difficult and profound words. In other words, learning philosophy causes us to be humble in any case.

     In conclusion, I contend that learning philosophy is valuable for everyone. If it were not for philosophy in the world, the world would be filled with more insolence and conflicts. 



<その他>

・新卒での就職活動で、哲学を専攻していたごりらは仕事を見つけるのに非常に苦労しました。その時の自分への応援メッセージでもあります。
・他のスピーチの素はこちら





2018年3月11日日曜日

麻雀採用、けっこういいかも

英検スピーチの素です。英検1級の2次試験で問われそうなテーマについて、考えたことを英語で書いてみました。


<きっかけ>
<日本語で考えたこと>
<英語の構成>

<英語でまとめ=スピーチ原稿>
<その他>



<きっかけ>
3月1日から新卒採用に関する広報が解禁されました。新卒採用について考えていたら、カケハシスカイソリューションズという会社が「麻雀採用」という取り組みを提案していることを知りました。なかなか面白そうな取り組みと思い、採用する側にとってどんな点が有益か考えてみました。



<日本語で考えたこと>

麻雀の各ステップにおいて、応募者のどんな特徴を知ることができるでしょうか。ごりらが思うに、麻雀では、リーダーシップと人柄に分けて観察することができます。下にまとめてみました。





















リーダーシップとは、グループで必要なことを、必要なタイミングで行えるように仕向けることができることだと思っています。麻雀では、数々のローカルルールが存在し、見知らぬ人たちが集まったときに、合意形成を行うことが必要になってきます。どのように合意形成にむけて貢献できたかを、麻雀採用では確認することができるのではないかと考えます。


人柄も観察できます。そもそも挨拶ができるかということに加えて、大きく負けが積もったとき、あるいは大きく勝ったときに、他プレーヤーに敬意を持って向き合えるかは重要なポイントです。また、疲れたとき、眠い時にこそ、どういったことを話すかを知っておくことは、その人がどんな人なのかを知る上で大いに参考になることと思います。


麻雀には、自分ではコントロールできない沢山のことが起きます。そのコントロールできないことに対して、どう対応するかが、その人の人となりを示すのだと思います。ごりらが麻雀漫画で好きなシーン3つを載せておきます。


第3位:
片山まさゆき(1994)『ノーマーク爆牌党(5)』竹書房 pp31-33

ダントツラスの岩田プロが、トップの独走を許さないため抜き打って二萬を振り込んだことを、協会の重鎮、オニオンプロが窘めます。岩田プロの回答がかっこいい。
















第二位:片山まさゆき(2010)『打姫オバカミーコ(15)』竹書房第11期女流リーグ決勝で、親の三倍満の和了を見送ったミーコの回想シーン。麻雀というより、これは人生についても言える気がする。



第一位:片山まさゆき(1994)『ノーマーク爆牌党(6)』竹書房 pp64-68満強位戦の決勝戦の前半で、完璧だと思った手が成就せずフォームが崩れた鉄壁プロに対して、岩田プロが檄を飛ばします。プロであっても、いや、プロだからこそ謙虚に一局一局の結果を受け入れ、次の局を迎えることの重要性を痛感させられます。15年以上前に読んだにも関わらず、今でも覚えているシーンです。































































































<英語の構成>
結論 :麻雀は新卒採用で採用側に有益である。
理由①:麻雀は、お互いの上下関係がはっきりしていない中での、リーダーシップを見ることができる。
理由②:麻雀は、その人がどれくらい前向きか、他人に対してリスペクトをどれくらい払えるかを見ることができる。
結論 :ポテンシャル採用では麻雀は有用である。



<英語でまとめ=スピーチ原稿>

     I would suggest that Mah-Jong is one of the useful ways to screen job applicants who are about to graduate from university. It creates the opportunity for the employers to evaluate applicants’ leadership and the sense of integrity.


     First, Mah-Jong requires players’ leadership at the beginning and ending of game. When we start with Mah-Jong, it is necessary to decide where everyone should have a sit. Since there are several ways to make a decision as to a seat arrangement, someone is supposed to take initiative. Also, at the end of the game, someone is expected to book the game, which many of the players are not willing to do. In my view, taking a leadership means voluntarily doing what is necessary for a team with achieving a consensus. Contributing actively to a team through starting and closing a game must be one of the features of leadership.


     Second, the sense of integrity can be observed during Mah-Jong especially when the players are exhausted or sleepy. Sometimes bad luck strikes a player in Mah-Jong. Depending on the characteristic of players, some may lament their bad fortune while some may find some areas where they are able to improve from next time. In addition, you can see the etiquette of other players such as waiting their turns, slamming tile softly, and smoking.   This feature can be applicable to the real world. If I were a person in charge of recruitment, I would need freshmen who have the sense of ownership, without complaining the uncontrollable circumstances.



     Given that there is neither skill nor experience requirement for freshman recruitment, the characteristic of candidates is the most important factor. I contend that Mah-Jong can be beneficial for employers to examine the practical leadership and the sense of integrity. 



<その他>

・麻雀採用のいいことばかり書きましたが、考えられる懸念としては、
①そもそもルールを知らない人は集まらない(女性など)
②応募者の親御さんがいい顔をしないかも
といったことが考えられます。
他のスピーチの素はこちら



2017年12月17日日曜日

ビッグデータ活用は人々を幸せにするか

英検スピーチの素です。英検1級の2次試験で問われそうなテーマについて、考えたことを英語で書いてみました。



<きっかけ>

<日本語で考えたこと>
<英語の構成>
<英語でまとめ=スピーチ原稿>
<その他>



<きっかけ>
2000年代初頭の二次試験の過去問を見ていると、インターネットがどう世界を変えるかといったトピックスが多かったのに気が付きました。今の時代であれば、インターネットではなくビッグデータだと考え、ビッグデータは人々を幸せにするかを考えてみました。



<日本語で考えたこと>
ビッグデータを活用したら、どんなことが期待できるでしょうか。三つ思いつきました。


一つ目は、より自分に合った提案をタイムリーにもらえるようになることが考えられます。買い物傾向やウェブの検索履歴を元にしたAIによる分析で、同じ傾向にある人の過去の傾向を元に提案ができるようになるはずです。自分の健康状態に応じて今いる場所の近くにある温泉の提案をもらえたり、タバコアレルギーの人に対して、喫煙者が近くにいるときはアラームを出してくれるかもしれません。疲れの状態や次の日の活動予定から、最適な睡眠時間を割り出し、休日は適切な時間に起こしてくれることも考えられます。


二つ目は、生活の質がより高まることが考えられます。夕食の献立作成は、多くの母親を悩ませる仕事だと思います。家族に出した昨日の夕食、お昼、冷蔵庫の残り、アレルギーの情報などを元に、毎日考えなければなりません。ビッグデータ活用によって、これらの情報は自動でたまり、また、家族それぞれに追加の質問を当日送るだけで、献立が自動で決まるといった活用が考えられます。


先月、銀座でAmazon Barに行ってきて、自動献立作成がもうすぐできるのではないかという思いを強く持ちました。Amazon Barでは、5,000以上のメニューの中から、ごりらの当日の気分や体調よってお酒の提案をしてくれました。この仕組みを応用すれば、献立に迷ったお母さんが、家族全員にメッセージをお昼に送り、夕方には何を作るべきかわかる仕組みができるのではないかと思います。


三つめは、これまで不公平に負担させれていた費用を負担しなくて済むことです。自動車の保険料でいえば、ゴールド免許かどうかの違いは考慮するかもしれませんが、ゴールド免許ですら、どれくらい運転する機会があってゴールド免許なのかどうかまで考慮して保険料は考慮されていません。車の運転記録を収集することで、安全に運転される顧客にはより安い保険料が提供できるはずです。


ビッグデータの活用に課題がないわけでもありません。グーグルやフェイスブックは、規約に明記しているのかもしれませんが、気づかないうちに情報を抜かれている不気味さがあります。また、国がその気になれば、企業に指示していくらでも情報は抜けるはずです。しかし、「こんな副作用があるから、その技術は一切使うべきではない」という理屈で何もしないのであれば、何も世の中に対して付加価値は提供できないはずです。車だって、事故を起こすかもしれないから導入するべきではないといって何もしなかったら、今日ほどに経済は発展しなかったでしょう。副作用があることと、その技術を活用するかどうかは、別のこととして考えるべきだと思います。



<英語の構成>

結論 :ビッグデータは個人消費者に役に立つ
理由①:買い物体験を効率的にする
理由②:生活の質を高める
理由③:不公平な負担を減らす
結論 :ビッグデータは個人消費者に役に立つ



<英語でまとめ=スピーチ原稿>
     
     Although some people are concerned about Big Data utilization supported by Artificial Intelligence, I contend that Big Data utilization is beneficial to general consumers all things considered. I think there are three reasons for this.

     First of all, Big Data utilization enables us to enhance the efficiency of our daily activities. It helps general consumers receive customized advertisement or suggestion timely. Based on consumers’ health information, history of web browsing and payment, and hobby, Artificial Intelligence comes up with the best suggestion for each consumer. The day will come when everyone has a butler who knows everything about you and works for twenty-four hours. Some people may worry about misuse of government power. Some may feel uncomfortable to know that our government is able to have access to your personal information if it wants to. However, it is one thing to entrust our personal information to Big Data Bank and another to make sure that Big Data Bank is run appropriately.

     Secondly, Big Data utilization leads to higher quality of daily lives. Planning a meal is a good example. Every mother struggles with deciding what to cook for dinner. She has to contemplate family’s health condition, last dinner menu, and inventory in her refrigerator. Big Data utilization must be a solution because it accumulates family member’s quantity of information and makes a suggestion. This belief was reaffirmed after I visited Amazon bar last November, where AI told me what was the best cocktail among five thousand options depending on my feeling at that time.

     Thirdly, Big Data utilization contributes to less information asymmetry. In insurance industry, the drivers who drive safely are forced to bear the insurance cost for those who cause a car accident often. Since it takes time for each insurance company to identify who are going to drive safe, they offer the same fee to every customer. However, IoT cars and Big Data utilization support insurance companies to discern safe drivers from others. As a result, those who drive safely are able to receive the full benefit of their safe driving owing to Big Data utilization
.
     For those three reasons, I think Big Data utilization is valuable to general consumers while there are several issues to be solved.



<その他>
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